6年前に母が亡くなった葬儀以来の帰省をしました。
実家の姉が 年末に腰を傷めて、現在 独りで不自由な暮らしに甘んじているらしいので ずっと気になっていたのです。
姉は 夫(義兄)が 庭木の冬支度の際、脚立のバランスを崩してか 見事に転落したのを、動揺しながら起こそうとする瞬間に、自身も腰を傷めたらしく、なんと夫婦で救急車搬送となったそうです。
義兄は 首の骨折という重傷を負い、3ケ月経つ今も 回復に向かうも入院中。
その後 北陸地方の地震で 震度5弱の揺れを経験した姉は 不自由な身体で かなり不安な日々を送っていると聞いていました。
気になって 近々、様子を見に行こうと思っていたので、コロナ禍を経て、久々の県外移動です。
今回は 新幹線開通前に、JR サンダーバードで行くつもりでしたが、時間の調整がつかず、急遽、自身で愛車を転がしての出発となりました。
サンダーバードは、大阪から金澤、名古屋を結ぶ特急で、大阪からこれに乗れば、1時間半ばかりで福井まで行ける便利な手段ですが、この16日の新幹線福井開通を以て 敦賀止まりとなるそうです。
「雷鳥」という名称時代から 馴染みのある電車でした。
関西圏からの移動に無くてはならなかったのにと残念がる福井県民は予想以上に多いそうです。
ただ、敦賀から福井までは 新たな鉄道会社が受け継ぐそうです。
しかし、この先も、30分ばかりの福井までを 新幹線利用なんて勿体ないこと、私にはできません。
余談はさておき、今回は 八鹿氷ノ山インターから近畿道に乗りました。
道中 昼は 道の駅「まほろばの里」で 5個入りの巻きずしを買って車中で休憩。
その後に立ち寄った「六人部(むとべ)パーキングエリア」で、なんとも美味そうなラーメンの幟を発見したのですが、誘惑に打ち勝って、今回はやめておきました。
燃料代と高速代を考えると 節約モードになるのも 無理ありません。
今回は 一泊なので 時間に余裕がなく、どこにも立ち寄ることができない急ぎ旅です。
毎回 トイレ休憩に寄る北陸自動車道の南条サービスエリア(下り)には、会いたい相手が居るので いそいそと車を停めました。
最近 登場したという「フクイティタン」という首長竜のロボットです。
この日は風が強く、お客が 驚くほど少なかったので 寒ささえ我慢すれば たっぷりと楽しめそうです。
自分で撮るのが難しい中 必死で「エサやり」を終えた直後にやってきたお客さんが やはり自撮りに挑戦するのを ちゃっかり利用させてもらいました。
大好物の「エサ」を見ると ぱっくりと大きな口を開けてくれますよ。
匂いを嗅いで シュ〜〜っと息を吹きかけてきます。
風にあおられながら 必死にエサをかざしてみせる旅行客さん。
この作業 端で見てるほど簡単ではありません。
こちらは 私の自撮り撮影です。
片手にスマホを掲げながら 恐竜に声をかけて誘います。
天を仰ぎ、長い枝の先のエサを揺らして見せるというのは、なかなか難しいものです。
エサを揺らして見せると 恐竜は ゆっくりと長い首を下げてきますよ。
なんとも言えず可愛いですねえ。
撫でてみたい衝動を抑えます。
鼻息を吹きかけて、私を凝視する表情に迫力があります。
よくできています。
恐竜らしく 雄叫びも挙げてくれるて こちらも大満足です。
寒空で この子もよく頑張っています。
ご承知のように、福井は 今や、恐竜で盛り上がっていまして、JR福井駅の西口(旧正面出入口)には 動いて雄叫びを挙げるロボットが何頭も配置されています。
それを見にくる観光客も多いようです。
来年には 福井県立大学に「恐竜学部」なるものが開設されるそうですよ。
加えて あと一週間後に開通する新幹線駅の東口に、新たに等身大のティラノサウルスとトリケラトプスを始めに、どんどん増やしていくそうです。
駅の周りがジュラシックパーク状態になるようで 楽しみでなりません。
福井の夕方のNHKニュース番組(鳥取でいう「いろどり」)まで「ニュースサウルス」というタイトルでしたよ。
今回は 楽しみにしていたJR福井駅に設置の新しい恐竜ロボットには会えずじまいで残念でした。
福井に近づくと 視界に入ってくる見慣れぬ橋梁。
新幹線が走るのかァ・・・・。
10年前には考えられないことでした。
様子がすっかり変わっていて 戸惑いながら通行。
車にナビがついていないため、スマホのグーグルナビが頼りなのに、なんと、音声が出なくなってしまって・・・・。
こんな橋 あったっけ?
いや、6年前には無かったような・・・・。
この川を渡ると まもなく 私の実家がある地域です。
実家のある住宅地のすぐ側に こんな光景が現れました。
以前は田んぼが広がっていたのに、今は まさかの新幹線です。
3月16日、敦賀までの延伸で、福井の街を疾風のように通っていく新幹線を目の当たりにする日常が始まります。
近年 新幹線に乗る機会がない私には ほぼ無縁の話ですが。
東京に行くには便利になるけど、関西圏に行き来する人からは 複雑な声も聞こえてきます。
今回は一泊だけで そそくさと翌日に引き揚げましたが、実家を後にしてから国道に出るも、以前とは様子が違っていて 困った困った。
なんせ、グーグルマップが言うことを聞いてくれず 勘に頼るにも 迷っては引き返しを繰り返すありさまです。
あれ? 確か こっち方向に あれがあったはず。あのスーパーが無くなってる?
うっそ〜! また元の道に戻ってきたよ。
そんなこんなで 1分1秒をも節約したい7時間の行程が、どんどんずれこんで遅れてしまいます。
聞くところでは、今や、他人様に道を尋ねるために近づくことも警戒されるのだそうです。
時代の急流に呑み込まれそうになりながら しがみつくものを探す漂流者のような私。
景色も 感覚も 昔とは変わってしまいました。
まさに、浦島太郎状態とはこのこと。
以前、鳥取福井間は もっと短い所要時間だったと記憶していますが、やはり7時間かかるのです。
誰も乗せず 独りぼっちで走る7時間は 声帯の休息にこそなるも、淋しいものですよ。
帰りは、福井インターから高速に乗るつもりが 結局 乗りそびれて鯖江からの利用となったり、道を間違えて 余分な料金を払ったりで なんともお粗末な道中ながらも、無事に帰り着くことができて一安心です。
今回は 必ず立ち寄る「福蕎麦」さんにも、友人の経営する「八番らーめん」にも行けず、なんともせわしない二日間でした。
肝心の姉はと言うと、おかげさまで 腰のコルセットは着けたままながらも、日常生活が どうにかできるまでに回復していました。
それを見届ける目的を果たし、長い孤独なドライブとなりましたが、アクセル踏みっぱなしの右大腿部に軽度の痛みを覚えました。
まずは 無事に往復ができたことに感謝で 振り返ってみました。