門出 その2

テル坊のお母ちゃんが ついにお迎えに来られましたよ。

お約束どおり、今日は、交通事故直後の手術と入院の後、療養生活を送ったビンチェーロを後にする日です。

まだ ちょっとお行儀が悪いテル坊だけど、誰からも愛される性格だから これからもファンがいっぱいできることでしょう。

 

 

保護犬として共に暮らしたハルと、最後の遊びに興じます。

 

1月末、まだ寒い時季に、路傍で瀕死の重症を負った状態で動けなくなったまま倒れていたテル坊。

彼を見かけた通行人の通報を受けて 捕獲に駆けつけた「鳥取県」の車で 動物病院に搬送され、幸運にも一命をとりとめることができました。

当時の動物病院の先生にも 手厚い治療をしていただいき、大変お世話になりました。

退院日から ビンチェーロでの静養を開始して、早3ヶ月が経過しましたが、ありがたいことに、ブログで彼を見そめて下さったTさんからのお申し込みで 家庭犬としての一生を手に入れることができました。

こんなに元気になって ビンチェーロを巣立つ日が来るなんて 本当に嬉しいですね。

T家の子になっても、きっと ビンチェーロに遊びに来てくれることでしょう。

T家では 先代も先々代犬も 行き場のない保護犬だったので、豊かな愛護心によって 彼もまた守られることになります。

生きててよかった。

助かってよかった。

通報してくれた人、救護して病院に搬送してくれた行政の方、治療してくれた獣医師さん、そして、ビンチェーロのブログを通じて さまざまなことで支えて下さった皆様に あらためて感謝します。

 

 

仲良しだった 保護犬同志のハルともお別れ。

達者で暮らすんだよ、しっかり幸せにおなり。

遊び相手を務めたハルも どこか淋しそうです。

 

おいら 必ず幸せになってみせるよ。

テル坊の巣立ちを見届けるハルの目が いつにも増して穏やかな光をたたえながら 後輩を見送ります。

テル坊 別れを悟ったか?

 

さて、いよいよ ハーネスをつけて出発するか。

ええっと、こうやって着けるんだったよね。

これで よしよし。

 

門出の日にふさわしい満点の笑顔を向けてくれたテル坊。

そのハーネス とても似合ってるよ。

これからは 毎日 鳥取の市街地を これ着けて散歩するんだよ。

 

玄関のドアが開いて、いよいよ 旅立ち。

ドッグランで さんざん外の光を浴びてるテル坊ですが、このドアの向こうは 違う世界みたい。

なんだか 戸惑って・・。

足が   すくむ。

 

このお店の景色、玄関からの景色は こうだったっけ?

不思議な景色に見えます。

 

初夏の草花の香りに見送られて 歩を進めますが・・・。

 

さあさあ、前へ進もう。

ドッグランでの元気はどうしたの?

これから 家庭犬として生きる毎日が始まるよ。

さあ、ちゃんと前を見て 歩いて。

 

 

お名残は尽きないけれど、テル坊 ようやく 明日に向かって歩を進めます。

いつまでも ここで暮らすわけにはいかないよ。

ビンチェーロは 仮の住まいであり、「おうち」ではありません。

ここから巣立つことが目的であり、送り出すことが使命です。

歩き出したテル坊は もう振り向きませんでした。

そうだ その調子。

 

 

車には 前の子が使っていたであろうケージが待っていました。

意を決したように、すんなり入って 駄々をこねることなく、新しい明日に向かう心づもりができたかのような落ち着いた目です。

こうして 夕方近く、テル坊は 家族の待つ「おうち」に晴れて出発したのでした。

新しい名前は・・・・・。

里親さんのご希望で そのまま「テル坊」だそうです。

元気で 息災で 長い天寿を無事全うできますように。

たくさんの想い出が去来する中、彼の幸せを祈りながら 車が出て行くのを 感慨深く見送る私たちでした。

|店主のつぶやき|21:43| - | 2018.05.15 Tuesday |