しあわせシー子ちゃんの外気浴(快喜浴)

一昨日、仕事が済んでから、浜村地区のお宅に配達に行ってきました。

買出しで利用しているスーパーマーケットの近所に在る、あの「シー子ちゃん」のお宅です。

玄関を開けて挨拶をしたら すぐに飼い主夫人が出てこられて、庭の方を指さされました。

 今 ちょうど庭に出ているとこなので 会ってやって下さいと促されるまま、庭に進むと、そこに、年をとった可愛らしいお婆ちゃん犬の姿がありました。

「身体は元気なんですけど、脚がねえ。」と 抱き上げる奥さん。

 

老犬が過ごす場所には、転倒しても怪我のないようにと、人工芝のカーペットが敷かれています。

歩行は どうにかこなせますが、よろめいて転倒することが珍しくなくなったそうです。

お天気の良い時間帯は こうして外で過ごすのが日課になっているとのこと。

普段の生活は温かいお部屋ですが お天気には外気浴もさせておられます。

飼い主さんの心遣いが感じられます。

 

11歳の年で、飼い主のお爺さんに先立たれた後、引き取り先が見つかるまで、何ヶ月かビンチェーロでお世話させてもらいましたが、その間、東京にお住まいのお身内が ちゃんと預かり料を毎月振り込んで下さっただけでなく、再々の細やかなお心使いにも恐縮したものです。

譲渡先が見つかるまでには どれぐらいの月日を要するかと気がかりでしたが、シー子ちゃんは 私にもよく懐いてくれました。

あるいは、このままビンチェーロで余生を終えるかも知れないという心づもりもしておりました。

お爺さんと二人きりでの生活を思い出すことがあるのかないのか分りませんが、新しい環境でも。元気に過ごしてくれて幸いでした。

 ある日 愛犬を看取られて久しいご夫妻が来られ、店内に居たシー子ちゃんにお目を留められたのをご縁に、引き取られることになりました。

この子の年齢を伝えても、全く気になさることもなく、ためらいも迷いもないまま、出会えたご縁を素直に受け入れて下さるという善良で温かいお人柄に 心躍る気分だったことを思い出します。

 ご夫妻は 「シー子ちゃんは 人間でいうと還暦かな。私たちも還暦だから 一緒に暮らそうか。」と、シー子ちゃんが老犬であることを むしろ同志として歓迎しているようでした。

たいていの方は 引き取るにしても、10歳を超えた老犬は敬遠するものです。

しかし、余命が そう長くはないであろう子を 宝ものを手にしたように、喜んで迎えに来て下さったときは 感謝の言葉も忘れるほどでした。

 

あれから5年。

おかげさまで シー子ちゃんは 病気することなく、元気に暮らすことができています。

譲渡後に 幾度も お買いものに同伴されて来ましたが、なんだか譲渡前より若返っているようでした。

老犬にも優しいかと、ハーネスを求められ、日々のお散歩も楽しみとなっていたようです。

ただ、高齢となり、昨年辺りから、足腰の衰えは自然の流れと受け入れるほかありません。

とは言え、飼い主さんは 今も毎日の散歩を共に楽しみ、彼女の健康のためにも、最善を尽くして下さっています。

お届けしたフードも 高齢で腎機能が衰えた子の支援用です。

引き受けた一つの命を 尊い宝として扱っていただく飼い主さんには 常に感謝の手を合わせずに居られません。

東京在住の シー子ちゃんのお身内は 気がかりだった故人の愛犬が こうして守られていることに どれほど安心できたことでしょう。

 

亡きお爺さんも 間違いなく草葉の陰で目を細めて喜んで下さっていると思います。

先立たれた奥様の名前を文字ってつけた愛犬を 常に側に置いて たいそう可愛がっておられたと聞き及びます。

その子を家に残したまま入院されたときは どれほど辛く 気がかりだったかと想像するだけで胸が押し潰れそうです。

 さあさあ、もう夕刻。私を待っててくれたシー子ちゃん、そろそろお家に入りましょうね。

上の写真は、春まだ浅い頃、独りでお留守番をしていた時のシー子ちゃんです。

お爺さんが入院された後、彼女のお世話を ご近所の方が担って下さったそうですが、管理のしやすさから、やむなく外での飼育になっていたようです。

当時11才の老犬には 冬の寒さが堪えたことでしょうね。

お身内からのご相談を受けて 私が様子を見に伺ったとき、けな気にお留守番をしながら お爺さんを待ってる姿に 思わず涙したことを思い出します。

まだまだ元気で居てほしいと、今日も 彼女の息災を祈る私です。

|店主のつぶやき|20:49| - | 2019.05.06 Monday |