猫ものがたり

17日(土)に ビンチェーロ入りした母子猫について ご案内します。

現時点で、二組の譲渡先が内定しました。

 

 浪曲仕立てでお送りするつもりでしたが、名作ではなく迷作になりかねないので 自然体にて。

おかげさまで、早速 希望に向けて 事がはかどっております。

 

 さて、この母猫については 聴くも哀れ、語るも哀れの物語をお話しさせてもらいます。

 

 いつ、どこで生まれたのか、全く情報の無いこの母猫は、とある鳥取市内の片隅で 3度ばかりお産をしたそうです。

ところが、子育て中の彼女が ほんの少しの間 子猫のそばを離れた間に、「厄介者」が増えることを嫌った近所の人が、無情にも

子猫を袋に入れて 川にポイと放り投げたのだそうです。

昔ならば いざ知らず、平成の世でも こういうことが まだ密かに行われていることには驚くばかりです。

果たして この三毛母ちゃんは、用足しから帰ってみれば 愛しの我が子が 全て消えていることにうろたえました。

せっかく産んだ我が子が かくして 繰り返し 消されてしまった不幸を 三毛母ちゃんは どんな思いで受け入れたのでしょう。

そして この春 生きものの本能のなせる業として、またしても新しい命を誕生させたのですが、袋に入れられて溺死させられる惨い宿命を 今度ばかりは遂げさせてはなるまいと、意を決して救い出した人がおりました。

お年は とっくに八十を過ぎた女性ですが、これまでの母子の呆気ない別れを またしても見るに忍びないと、母子もろとも、我が家に連れ帰って 子育てを見守るという慈悲を注いだのでした。

無論、この方は これまでの「子殺し」の実行犯ではありませんが、これまでは ご近所さんの愚行を黙って耐え忍び、母猫のいたわしさと哀れさを ただ見守るしかありませんでした。

余命いくばくもなくなると、人は これからの命に手を貸したくなるものなのでしょうか。

かくして、この三毛母ちゃんは、今度こそ 産んだ我が子を腹の下に抱えて 乳を与え、身体を温め、全力で守るという子育ての喜びを味わう幸福を手にすることができたのでした。

 今は、母として、実質 初めての子育てに励んでおりますが、子の成長と共に、その生を無事に全うできる場を探すという課題を抱えてもいるわけです。

 

老婆が 懸命に 体力、体質の限界を超えてまで 母子猫を守ってきた善行を賞賛し、労をねぎらいながら、今後、母子共に終の棲家となる家庭との良縁を見つけるために、老婆の了解の下、ビンチェーロ移転に踏み切った次第です。

 

助けたいという熱い想いを受け継いで、助けてよかったと思える譲渡先に送り出す日を夢見て 三毛母ちゃんも安心して、子育てにいそしむ日々を送ることになります。

 

もう二度と 温かい母の許からもぎとられた小さな命が、冷たい水の中に放り投げて殺されるという悲劇に慟哭することはありません。

老婆の愛護心を受け継いだ我々の使命は、その心をさらに広げて、確実に守ってもらえる譲渡先に送り出すことです。

狂い死にしそうな悲劇に 復習や攻撃という手段を選ぶこともせず、ただ運命を受け入れて生きるしかなかった苦労人ならぬ、苦労

猫の三毛母ちゃんを 今度こそ 今度こそ幸せという境遇に送り出せるようにと願う我々に賛同し、母子の未来を応援していただける方は、どうか あなたのできる形での協力をお願いします。

 

子猫だけでなく、苦労を重ねた三毛母ちゃんも 幸せな家庭猫として 新しく令和時代を歩んでいけますようにと願っております。

母子共に それぞれ 心安らぐご家庭とのご縁をお待ち申し上げます。

 

 

 

 

 

 

さて、こちらは 三毛一家とは別の出自を持つ子猫ちゃんです。

こちらは ずっと子供にかかりきりだった母親が帰ってこなくなり、飢えと寒さで弱ったのが災いしたのか、一緒に居た兄妹が次々と亡くなって たった独り生き残った子猫ちゃんです。

次々とこと切れる子猫の最後に残ったこの子は、一次、ぐったりと衰弱してしまったそうですが、保護者夫妻が動物病院に運び、三日間の入院を経て、無事に生還を果たした強運の持ち主です。

4匹居たうちの3匹までが 懸命の介抱虚しく命を落としていく悲しみをこらえて、最後の子を意地でも死なせまいと、祈る気持ちで守った結果、獣医師の支援もあってですが、晴れて危機を脱することができたそうです。

今では旺盛な食欲とやんちゃっぷりを発揮するまでになり、室内で 大切に育てられています。

ご夫婦ともにお忙しい上、年齢的に子猫を迎えることは無理だそうですが、縁あって見つけた命を 安心してお任せできる人に譲渡できるまで さらに保育を続けて下さるそうです。

 猫に関しては 過去にも保護した経験がありますが、残念ながら どの子も力及ばず、はかない命を散らせてしまったそうです。

力及ばずというより、その子らの寿命や生命力が乏しかったのだと思います。

ご夫妻は 手を差し伸べたからには懸命に務めを果たされました。

 だから 今度こそ この子こそは、どうあっても元気な姿で 幸福という目的地に送り出したいと、今日 その子同伴で訪問して下さいました。

得体の知れない野良猫のことを、厄介者として、迷惑なものとして、要らないものとして 排除しようとする人が多い世の中ですが、上記の三毛母子の保護者さんといい、この愛らしい一人っ子の保護者さんといい、素適な愛護心で行動に移してくれる人も居ることが救いです。

この子も 三毛母子同様 譲渡先を募集開始します。

どうか 全員が 拍手と笑顔で送り出される譲渡先を 心よりお待ちしております。

 

面会ご希望の方は まずは御連絡下さいね。

 

|里親情報|22:29| - | 2019.05.19 Sunday |