余生も楽し ♪
いつも買い出しに行くスーパーの帰り道、ふと 思いついて 少し歩いてみることにしました。
買い物を済ませたら さっさと車に乗り込んで そのまま帰るのですが、この日は お天気も好いので、ご近所に居るシー子ちゃんの様子を見に脚を向けてみようかなと思ったのでした。
幸いなことに 奥様の愛車が停めてあるので お留守ではないことが分り、ピンポンを押してみました。
すぐに いつもの笑顔で出迎えて下さった奥様に促されて 陽の当たるお部屋に通されました。
そこに、見慣れた愛おしい老犬の姿がありました。
以前 かかりつけ医のアドバイスで 子供用ビニルプールを買い、そこで過ごさせることにしたのですが、今回は プールが新調されていました。
シー子ちゃんが 四肢を伸ばすと 爪が当たって、ビニールに穴が開くことがあったので、また新たなものを買って、今度は二重にしているそうです。
「岡さんが来てくれたよ。」とお声をかけて下さると、シー子婆さんは、声の方に顔を向けました。
以前は 横倒し姿勢で過ごすことが多かったのですが、最近では 元気が復活し、起き上がろうとすることがあり、身体を立てる動作がよく見られるそうです。
食欲もあり、元気そうで、安心しました。
この夏には 調子を崩しかけて、涙ながらに容態を語られる奥様を励ますようにして、食餌のご相談を受けたりしたものです。
ですが、今は ほぼ安定している様子です。
犬は いくつになっても 愛らしさが変わりません。
いや、むしろ 若い頃より 愛おしさが増していきます。
老いることは 淋しいですが、若き時代には無かった新しい魅力と、生命の静かな輝きを感じさせてくれる素敵な時間の贈り物だと思えるようになりました。
シー子ちゃんは 11歳で 今のお宅に引き取られましたが、年をとってからでも、新しい生活を受け入れ、楽しんでくれていることに この日もまた、感謝の笑みが浮かびました。
里親となってお世話して下さってるご夫妻の優しさを感じ、そのご健康を祈りつつ 開店時間迫る店に帰っていきました。