老いを見守る

定休日に 配達を兼ねて お客様のワンちゃんの様子を見に伺いました。

ほんの5分のつもりが 誘われるままに上がりこんで、束の間だと思ったら小一時間もお茶をよばれてしまいました。

 2頭の愛犬のうち TOWAちゃんに関しては、14才の声を聞いてから、老いを感じる場面がある度にご相談の電話やメールで やりとりをしているのですが、良い機会なので 実際の状況を拝見するという口実の下にお邪魔した次第です。

玄関で靴を脱ぐ瞬間からの大歓迎に押されるようにしてリビングに入ると、いい具合にダイニングとの間に結界が設けてありました。木製のフェンスを隔てて テーブルにかけると、飼い主さんのセンスあふれる気の利いたおもてなしを受けて ワンちゃんより、テーブルのお菓子に見入ってしまう浅ましい私でした。

 

お茶をいただいて お喋りを楽しんでいる間は、2頭の愛犬は クレイトに入れられて 静かに待機していました。

そろそろ帰ろうかということになり 立ち上がると、飼い主さんが 愛犬をクレイトから出して 今度はお見送りの大歓送タイムです。

嬉しそうに尻尾をフリフリしながら 紬ちゃんが出てきました。

 

 

TOWA婆さんも達者で何より。

最近 ちょいと老いを実感するようで、そろそろ抵抗力も免疫力も低下傾向かも知れません。

でも、概ね元気そう。

 

床一面に 滑り止めを意図したクロスカーペットが敷き詰めてあり、部屋の隅に設定してあるトイレで 早速用足ししていました。

老犬の世話をするということは、こうした環境づくりと、温度管理もおろそかにできません。

終日 室温は一定に保たれているようです。

食生活、ストレスフリー、運動、適切なふれあいなど、さすがに 犬飼養歴が長いだけあって、よく行き届いていることに感心します。

こんな風に恵まれた子ばかりだと、どんなにいいでしょう。

 つい最近、個人的に訪ねて下さった動物関係の担当者さんと、まだまだ減らぬ犬猫の遺棄の話題に熱気を帯びて意見を交わし合った場面を想い出してしまいました。

一旦迎えた命は 最後まで守り切るという 素晴らしい模範例を このご家庭に見ると、どの飼い主さんにも こうあっていただきたいと、巷に居る多くの飼い主さんに懇願したくなってしまいます。

犬の運、不運は 飼い主次第。

出会った人次第なのです。

このご家庭の子は 実に幸運な例ですが、これが普通、当たり前となる世の中になりますように。

 

今日、実に久しぶり、何年ぶりかで来てくれたのは、10年前に 初めての譲渡会に参加して ご縁を授かったケンちゃんです。

あれから10年経って、乳飲み子だった子犬は もう老犬の域になりました。

犬だけでなく、慣れない人も苦手で あいにく社交性には乏しいケンちゃんですが、飼い主さんは この10年、変わらぬ愛で 守って下さっています。

ドッグランに出ても、感動するでなく、興奮するでなく、運動の方は得意ではないケンちゃんです。

体重管理用のフードを 年末年始用、いや冬季間、雪で籠城してもいいようにと まとめ買いをされました。

お爺ちゃんと呼ばれる年齢に達したケンちゃんですが、概ね元気な様子に安堵すると当時に、この子の兄弟犬たちは どうしているのかと思いを馳せました。

譲渡先に送り出されていった子たちの全員が その後 定期的に近況を知らせてもらえるわけではありません。

譲渡当初はともかくも、2年 3年 数年経つうちに、音信が途切れてしまうのは しかたのないことなのでしょうか。

信じてお任せして送り出したとは言え、やはり 淋しいものです。

 

 

ドッグランでは 走るより「野糞」の醍醐味を楽しんだようです。

 

 

飼い主さんの妹さんご一家も、同じく保護犬を愛犬に迎えておられます。

今回は その子「フランツ」はお留守番でしたが、是非 また連れてきてもらいたいですね。

 ケンちゃん、生後3か月弱で もらわれた当時の可愛い姿を想い出して、よくぞ ここまで 無事に育てて、お世話して下さっているものよと あらためて感慨を覚えると同時に 感謝の念に 頭を下げるばかりです。

いろいろと手を焼くこともあったようですが、失望や不満を口になさることなく、大切に慈しんでいただき、これからの老後にも、迎えた当時と同じ気持ちで全力で対応していただけるというのは、実にありがたいいことです。

 子犬時代を知る者として、本犬の未来を任せることのできるご縁を探した経緯を持つ者として、その後の成長や加齢の様子などを この目で見ることができるのは 励みにも喜びにもなるものです。

 前述のTOWAちゃん一家も 子犬時代から ず〜〜っと おつきあいが続いており、悲喜こもごも 気持ちを共有しながら見守らせていただける幸せに あらためて感謝せずにはおれません。

この子らが つつがなく天寿を全うする日まで この先も 及ばずながら見守らせて下さいね。

 

 

|-|16:29| - | 2019.12.13 Friday |