外は雪、中は極楽

老齢と腎不全で、年明けから 体調が芳しくなかったTOWAちゃんですが、いよいよかと覚悟してからも 持ち直して、再び、元気復活と聞いて、実に嬉しい限りです。

  少し前から、TOWAちゃんが 最近になく珍しいガツガツ感を露わにしたと聞いていたおやつをお届けに伺ったら、まあ、上がって様子を見てということになり、それではと上がり込みました。

外は この冬、初めての厳寒となり、雪模様でしたが、お茶に釣られて ほいほい室内へ。

あら、ほっかほかの温かさ。

 

おばちゃん、例のもの、持ってきてくれたんか?

催促するような目で 私の一挙手一投足と見守るTOWAちゃんです。

 

まあ、そう慌てずにと促したら、ひとまずは落ち着いたものの・・・・

 

最近の衰えぶりを見てきた飼い主さんには、一分 一秒をも無駄にはできないと、まずは お目当てのおやつを与えることにしました。

お目当てのおやつの袋を見せた途端、むっくと起き上がり、いそいそとそばに寄ります。

 

さあ、お待ちかねのひとときです。

袋を開けると同時に えもいわれぬ香りに もう矢も楯もたまらない愛犬たち。

このところ、なんでもガツガツだったTOWAちゃんの食欲が、限定されてきたので とにかく 本犬が喜ぶものをと、飼い主さんも、値段度外視の熱のいれようです。

まずは この瞬間を鶴首して待ちわびていた当の子に 開封一番を与えます。

 

これこれ、この味よ〜〜。

TOWAちゃん、もう一心不乱、忘我の境地で、ひたすら口を動かします。

相当美味しいのでしょうね。

美味しくてたまりましぇ〜〜ん!!

 

調子に乗って 身体に障らないよう、良識の範囲内で量を考え、一個一個を 祈るような気持ちで 差し出した飼い主さんの心境を知ってか知らずか、TOWAちゃん、無我夢中で 至福のひとときを無事 終えました。

その後は、納得したらしく、さっさと自分の寝床に入って すぐに寝息を立て始めましたよ。

隣の紬ちゃんも「客人(私)」のお茶の時間を邪魔せぬようにとの計らいで、クレイトに格納されました。

 

どんな元気な子も いつかは年を取ります。

仏教の説く「生老病死苦(しょうろうびょうしく)」は 生まれてきた者の誰一人も避けることができません。

その先に「会者定離(えしゃじょうり)」という「会った者は、いつか必ず別れる定め」が待っています。

人も動物も その宿命の枠の中で、定めを受け止めるしかありません。

 TOWAちゃんのように、一生を無事に終えるその瞬間まで 迎えた時の気持ちを、色あせることなく保ったまま、大切に守ってくれる飼い主さんに恵まれた子は実に幸福ですね。

恵まれた子、幸せな子を見ると その境遇を与えている飼い主さんに まずは敬意を表したくなります。

するべきことをせず、迎えた日の気持ちを忘れ、動物と暮らす原点を外れたまま、すっかり冷めた状態で 義務だけで世話をしている残念な飼い主さんを見聞きすると、なぜ、そうなったのか、どこで 愛護心や使命を見失ったのかと考えてしまいます。

それを あらためて研究することが、形骸化した動物愛護ではなく、体温と鼓動を感じさせる生きた動物愛護福祉の基軸になるのだと思います。

これから愛犬を迎える人、共に暮らしたいと願う人に、この飼い主さんを模範例として これからも語り伝えるつもりです。

 一かけらのおやつでも、命に元気を与え、活力の素になることで、次の希望につながるきっかけになるとしたら、それを提供する側として、これほど嬉しい手ごたえはありませんね。

一旦 か細く消えそうになってた命の炎が また元気に揺らめきだしたのを見て、「よっしゃ!」と 笑顔でTOWAちゃんちを後にしました。

外は寒いけれど、とっても とっても心が温まる1時間でした。

|店主のつぶやき|16:00| - | 2020.02.07 Friday |